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WRX フロントアンダースポイラーが外れる&補修について

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この記事を書く数日前、三峯神社に向かう林道を通った際にフロントアンダースポイラー(以下、スポイラー)が数回、地面と接触してしまいました。実際には接触というよりも林道の砂利道を掘り下げる位の状況までになりましたが、スポイラーは幸い何事もなく無事でした。しかし、後日林道を通った事で汚れてしまった車を洗おうとコイン洗車場へ行った所、今度はここでスポイラーを車止めに当ててしまいました。

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三峯神社へ向かう林道についての記事は以下です。動画もありますがスポイラーが接触したシーンはありません(静止画のみ)。

状況

洗車場の車止めは一般的なコンクリート製のブロックでは無く、角パイプを横に通して設置してありました。高さ自体は5,6cm程度で直前に見えた時は全く問題ないと思ったのですが、車止めが設置されている部分全体が傾斜していて高さが上がっていました。当たった瞬間は「メキッ」と音がしましたが、最初はスポイラーが当たったとは気が付かず何かゴミを踏んだのかと思いました。しかしやはり嫌な予感もしたので車を一旦後退させて確認しました。

予感が的中し、前方の角部分が当たってました。しかし傷が付いた部分はスポイラーの角から上の部分。大概スポイラーを擦る時は底面(見えませんが底面は傷だらけ)でその時の音も「ガリガリ」ですが、今回は「メキッ」と聞こえたので違う当たり方をしています。さらによく見ると、当たった部分が少し下がっている感じがしました。

・・・隙間が出来てる。どうやらスポイラーを止めている部分が1,2か所外れた様です。林道で耐えてくれたのにここでやってしまうとは。

フロントアンダースポイラー取り付けの様子

ただし実際にはスポイラーがバンパーから外れたおかげで、スポイラー自体の破損を免れた形です。元から強い衝撃が掛かると外れる仕様になっている様子です。VAB-A型WRXのフロントアンダースポイラーにはウェルナット14個、クリップ大2個、クリップ小2個、リベット2個の合計20個の取り付けパーツが付属しています。スポイラー中心部分(STIエンブレムの両側)にクリップ大、両サイドとタイヤハウス側にクリップ小とリベット、残りの部分にはウェルナットが使われている様です。今回はこのウェルナットが外れた形で、単に外れたのだからまた押し込めば入るかと思い試しましたが、結局は入りませんでした。他の部分はしっかり固定されているのでガタツキもなく、日を改めてウェルナットを買い直す事にしました。

上記の写真でちょっと見えてる物がウェルナットで引っ掛かっていた部分です。

ウェルナットについて

ウェルナットとはゴムブッシュの中にナットが入っていて、ボルトを通して締めこむ事でゴムブッシュが縮まって形状が変化し、ゴムブッシュ間にある部材を挟み込む仕組みになっています。ゴム製ですが一度形を変形させると元には戻りません。

ディーラーで部品を頼めば買えるのでしょうけど、1,2個のみでは買えそうにありません。スポイラーの付属品としてウェルナットとクリップの全てが揃ったセットが買えそうですが、値段も・・・。そもそもディーラーで頼んで入荷を待って、また取りに行ってという事も面倒です。VAB-A型WRXのスポイラーで使われているウェルナットをさらに調べると、型式「C-550」である事が分かりました。検索すると製品サイズや推奨下穴なども分かります。C-550はネジサイズM5、下穴径は9.6mm、締結板厚0.5~5.0mmとなっています。

ホームセンターで購入

型式まで分かったウェルナットですが、同じ物は近所のホームセンターでは売っていませんでした。バイク用パーツを扱うお店ならあるのかもしれません。ネットであれば結構あります。

ホームセンターで見つけた物は「ゴムアンカー(型式Q-4)」という名称でした。ただし別メーカーなので当然サイズが合いません。重要なのは下穴径と締結板厚と判断しました。ネジの長さも大事ですが、ネジは手持ちの物が色々あるので良しとしました。C-550の下穴9.6mmに対し購入した物は9.3~9.6mmとなっていてちょうど良いです。ただし締結板厚は0.8~3.3mmでちょっと薄いです。またネジサイズはC-550がM5に対しM4になってしまいます。購入した物の1つ上のサイズ(型式Q-5)がM5ですが下穴径は10.2~10.5mmとなっていて、これではウェルナットが入らない可能性があります。そもそも他はネジサイズM3(型式Q-3)の3択でしか製品が無かったので、購入してみるしかなかったのが現実です。価格は4個入りで350円でした。

取り付け

さっそく取り付けてみます。まず外れている古いウェルナットのボルトを緩めて抜き取ります。次にスポイラーを押し下げてすき間を開け、ウェルナットのゴム部分を外します。

外したウェルナットです。形は潰れています。ゴム部分でバンパー側を保持し、ボルト側でスポイラーを固定(吊る)しています。ボルトにはワッシャが2枚付いていますが、内1枚はボルトの首に引っ掛かっているので抜けません。購入したゴムアンカー付属のネジはM4なので「頭」のサイズが小さくなります。従って抜く事の出来る1枚のみを流用しました。

購入したゴムアンカーを逆の手順で取り付けます。その後スポイラーを挟む形でネジを通して締めます。締結板厚が3.3mmまでなのとネジの長さが心配でしたが、何とか締め付ける事が出来ました。最初はネジがナットに届かない感覚でしたが、少し押し込みながら締めたらネジ山に掛かりました。ちなみに外れていたウェルナットはこの1か所のみでした。

直りました。スポイラーの傷の方はとりあえずこのままです。・・・スポイラーは消耗品です。

注意点

ウェルナットには「適正締め付けトルク」があります。ゴム製なので閉め過ぎると破損します。しかしトルクレンチを用意する事も手間なので、ネジを締めてからスポイラーを少し押し下げてみて、外れない程度で良いかと思います。またウェルナットには「ツバ」の厚みが1.2mmありますが、ホームセンターで買ったゴムアンカー(型式Q-4)の「ツバ」の厚みは3mmほどあります。この3mmはバンパーとスポイラーの隙間になります。とは言っても全く分かりません。

今回は幸いにも1か所のみのウェルナットが外れたので簡単に直せましたが、スポイラーの中心部分(STIエンブレムの位置)が当たった場合は、クリップまで破損していた可能性があります。またスポイラーを後から購入して自分で取り付ける場合、ウェルナットを使用せずにボルトとナットなどでガッチリと固定してしまうと、万が一スポイラーを車止めなどに当ててしまった時は、バンパー側にも被害が及ぶ可能性もあります。純正製品やその取付方法はやはりちゃんと考えられていると思った次第です。

※紹介したウェルナットやホームセンターで購入したゴムアンカーの適合、また車両への取り付け方法などはこれを保証する事は出来ません。購入や作業を行う場合は必ず現車や仕様を確認の上、自己判断と自己責任の上でお願い致します。