ノートPC(Windows10・GPS未搭載機)でGPSを使う U-Blox7(USB接続)

2019年6月28日Ad

前回Yoga Tablet2(1051F・Windows8.1)で内蔵GPSおよびUSB接続のGPSレシーバーを試してみて、どちらからも正しい位置情報を取得する事が出来ました。ただしYoga tablet2の再利用方法としてナビゲーションアプリの利用が出来ればと思いましたが、肝心のナビゲーションアプリは現状(2019年6月)Windows環境では、ほぼ全て販売やサービスの終了となってしまった状況です。従って結局はYoga tablet2の再利用に至らないのですが、折角購入したGPSレシーバーなので、GPSを内蔵していないノートPC(Windows10)へインストールしてみます。

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注記

この記事は2019年6月現在での内容です。実際に私が行った内容で書いていますが、その後に製品やアプリ等の仕様や方法が異なる場合があります。これら記事の内容を参考にしての作業等は、自己責任と自己判断の下でお願い致します。また私個人の所感や勘違い等の可能性もあるので、記事内容の保証は出来ません。

Windows10 へのインストール

上記が購入したUSB接続のGPSレシーバーです。前回のYoga Tablet2(Windows8.1)へのインストールでは、ドライバーのインストールが必要でしたが、Amazonのレビューの中ではWindows10での使用に関して、ドライバーはインストールせずとも自動で認識されたとの書き込みもあります。

※U-blox7には複製品もある様なので購入の際には注意して下さい。上記は私が購入した物です。HiLetgoブランドの物ですが、時期によってはHiLetgoブランドでも梱包が異なる物がある様子です(Amazonの投稿にあり)。

ドライバー無し

とりあえず購入したUSBのGPSレシーバーを、ドライバーのインストールは行わないままノートPCに刺してみました。すると上記の様に「USBシリアルデバイス」としてCOM3ポートで認識されました。ただし「センサー」デバイスとしての認識がありません。

GPSの受信状況を確認する為、メーカーのu-centerページから「u-center for Windows v19.06」のみをダウンロードしてインストールしました(バージョンは2019年6月現在)。インストール時にドライバーとしてWindowsのシリアルドライバーを使用する選択があったので、チェックを入れておきました。※前回YOGA Tablet2の時はu-centerのバージョンは19.05でしたが、今回19.06になっていました。

u-center for Windowsを立ち上げて、左上からCOMポートをUSBシリアルデバイスの「3」、通信速度を「9600」に選択してみると、各GPSを受信して表示されました。Windows10では特にドライバーや仮想COMポートは必要無いのかと思いながらしばらくu-centerでの受信状況を眺めていましたが、QZSS(みちびき)衛星が一向に受信されません。

COM3ポートを確認してみると、情報としてさらにインストールが必要とも表示されています。

ドライバー有り

QZSS(みちびき)が出てこないので、ドライバーと仮想COMポートもインストールしてみます。YOGA Tablet2の時と同様に「u-blox GNSS Sensor Device Driver for Windows, v2.40」と「u-blox GNSS VCP Device Driver for Windows, v3.10」をダウンロードしてインストールしました。※各バージョンは2019年6月現在。

するとUSBシリアルデバイス(COM3)は無くなり、代わりにインストールした仮想COMポートがCOM4で認識され、さらにセンサーデバイスとしても「u-blox 7」が追加されました。

改めてu-centerを立ち上げてCOMポートを「4」に変更すると、各GPSが受信されました。また今回はQZSS(みちびき)も受信しています。やはりWindows10であってもドライバー(及び仮想COMポート)のインストールは必要の様です。

Windows10での位置情報利用

Windows10で位置情報を使用するには、幾つか設定を行う必要があります。まずは「設定」から「プライバシー」→「位置情報」を選択します。

最初にある「このデバイスでの位置情報~」の「変更」ボタンをクリックして、表示される位置情報へのアクセススイッチをONにします。次にその下の「アプリが位置情報に~」のスイッチもONにします。

さらにウィンドウを下へスクロールし、位置情報にアクセスできるアプリのスイッチをONにします。

また「設定」から「ネットワークとインターネット」を開き、「機内モード」にあるGPSデバイスのスイッチもONにする必要があります。YOGA Tablet2では内蔵GPSとUSBのGPSで2つスイッチがありましたが、今回のノートPCではGPSは内蔵されていないので、上記の様にその1つのみです。

地図アプリ

YOGA Tablet2(Windows8.1)での標準地図アプリは「Bing地図」ですが、現在地も正確に表示する事が出来ました。変わってWindows10では「マップ」となっていますが、今回私が試した限りではGPSで現在地が認識出来ている状況(u-centerアプリ上)でも、正しい現在地は表示されませんでした。設定の位置情報にある「このデバイスの場所の履歴を消去する」を行うと、解決する場合がある様ですが、これを行っても変化はありませんでした。

またWindows8.1の「Bing地図」と同様に、Windows10の「マップ」も「ルート案内」として出発地と目的地を設定し、ルート検索までは出来ますが案内を開始する事は出来ません。海外では上記左図の赤枠辺りに「Go!」というボタンがある様ですが。

ただしchromeブラウザ上でのGoogleMapでは正確な現在地が表示されていました。chromeブラウザでは設定で位置情報に関する設定があります(上記)。この辺りにもMicrosoftとGoogleの差を感じてしまいます。

まとめ

やはりWindowsデバイスでナビゲーションというのは、需要の無い市場だったのだと痛感しました。今回USBのGPSレシーバーを購入して、少しはこれで遊べるかなと思ったのですが、結局何も出来ずに終わりました。

過去にはWindows向けのアプリもあった「MapFan」ですが、現在はWindows用にナビゲーションSDKの提供を行っています。一般へのアプリ開発向けと言うよりは、業種等で特化した専用アプリの開発向けの様に見えます。

YOGA Tablet2にAndroid-x86やChromiumOSをインストールして再利用する方法もありますが、これらは既に試していて、内蔵GPSを利用出来なかったりWifi等の問題があって見送っています。残るはAndroidのエミュレーターくらいですかね・・・。