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WRX 車載動画撮影時の外部マイクについて Audio-Technica AT9920とAT9921編

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以前、車載動画の撮影で使用している外部マイクについて、Audio-TechnicaのAT9920・AT9901・AT9904の3つの比較記事を書きました。現在はこの内のAT9920を使用していますが、AT9901とAT9904が一般的なピンマイクに対し、AT9920はバウンダリー型というマイクになっています。またAT9920はステレオタイプですが、今回は同じバウンダリー型でモノラルタイプの「AT9921」を購入し、AT9920との比較をしてみます。

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前回記事

前回記事にて、使用しているAT9920の汚れ等から新たにAT9901、AT9904への変更を考えたのですが、録音された音声を聞いてみた結果、結局は変更に至りませんでした。AT9920は高音から低音までバランスよく録音され、改めて良く出来たマイクだと再認識出来たのですが、購入したAT9901とAT9904はお蔵入りになりました。

AT9920(ステレオ)

そして前回記事から気が付けば1年経過してしまいました。現在も使い続けているAT9920ですがやはり最近は再び買い替えようかと思う様になりました。しかしAT9920を超えるマイクも同じ価格帯では他に見つからないので、新しくAT9920を買い替えるだけかと悩んでしまいます。

ただしAT9920について本当に細かい不満点や改善したい点を挙げると、ロードノイズを抑えたい点や音量の左右バランスを均等にしたい点(現在は編集ソフトで左右バランスを調整)があります。左右バランスについてはAT9920は左右それぞれが単一指向性なので、マイクの設置方法や向きによって左右の音量に差が出やすいと思っています。

AT9920は底面にFLATとL-CUTの切り替えスイッチがあり、L-CUTにすると風に吹かれた際の雑音、ノイズを低減する機能が有効になります。私の場合は風防として大きめの洗車用スポンジをカットして、その中にAT9920を収めた形で使用しているので、L-CUTではなくFLATで使用しています。L-CUTよりも逆にロードノイズを抑える為の高音側をカットする機能が欲しい所です。ちなみにAT9920の仕様として周波数特性:70~16,000Hz、感度:-44dBとなっています。

AT9921(モノラル)

AT9920と同じバウンダリー型で、モノラルタイプのAT9921があります。AT9921はAT9920とは異なり、底面にはUNIとOMNIの切り替えスイッチがあり、単一指向性(UNI)と全指向性(OMNI)を選択出来ます。モノラルなので音量の左右バランスを考慮する必要は無くなります。AT9921の仕様は周波数特性:100~15,000Hz、感度:-38dBとなっています。周波数特性は高音側低音側ともにAT9920よりも範囲が狭くなっているので、特に高音側はロードノイズの低減になるかもしれません。

ただし動画としてはステレオの臨場感も重要だと思うので今回はAT9921を2個購入し、それぞれを左右音声として使用する方法を試してみる事にしました。

具体的にはプラグアダプターを使用し、モノラル2系統をステレオ1系統に変換してカメラの外部音声入力に接続します。また私の車のマフラーは左右出しなので、それぞれ左右対象となる位置にマイクを置けば音量もある程度左右均一に録音出来るかもしれません。またAT9921のUNIとOMNIの切り替えの効果も興味がある所です。

マイクは上記矢印の位置に設置します。AT9920ではどちらか一方のみです。中心に置けば左右の音量バランスは良くなりますが、マフラーから遠くなる為に排気音が減り、ロードノイズが増えてしまいます。

プラグアダプターはSONYの「PC-239S」という製品ですが、いつ購入したのか記憶がありません。製品自体も生産終了していて、SONYではプラグアダプター全般も販売終了してしまった様子です。

テスト動画

※動画の視聴はヘッドフォンの使用をお勧めします。

走行編

AT9920とAT9921を使用し、幾つかの条件で動画を撮影しました。詳しくは以下の通りです。

  • 0:00~0:26 AT9920(ステレオ)FLAT ※いつもの撮影方法
  • 0:27~0:50 AT9920(ステレオ)L-CUT
  • 0:51~1:09 AT9921(モノラル)OMNI(全指向)
  • 1:10~1:33 AT9921(モノラル)UNI(単一指向)
  • 1:34~1:50 AT9921*2(ステレオ化)OMNI(全指向)
  • 1:51~2:32 AT9921*2(ステレオ化)UNI(単一指向)

初めにAT9920もAT9921も車外のマフラー付近に付けていますが、全ての条件で先に書いた様に風防の為にスポンジ内に収めた状態になっています。

AT9920のFLATとL-CUTではあまり大きな差は感じません。スポンジ内にあって風の影響も受けていないので、L-CUTの効果も分かりません。またこの動画では音量の左右バランスは調整していないので、AT9920では若干ズレがあります。

AT9921のモノラルではOMNIよりもUNIの方がロードノイズが大きいのですが、アダプターを使ってステレオ化すると逆にUNIよりOMNIの方がロードノイズが大きめです。またモノラルは当然ですが、ステレオ化して左右マフラーのおおよそ同じ位置に付けたおかげか、音量の左右バランスに大きなズレは無さそうです。

意外に良かったのがAT9921を2個でステレオ化してUNIで撮影した場合です。モノラル同様に音量の左右バランスにズレは無く、AT9920よりもロードノイズが少ない様に感じます。先の周波数特性の違いでしょうか。

ちなみにAT9920とAT9921ともに、電源用のパワーユニット(ボタン電池内蔵)が付属していますが、私の使用しているSONYアクションカムのFDR-X3000ならびにHDR-AS100Vでは、プラグインパワーに対応しているので不要です。AT9921でステレオ化した場合に、ちゃんとマイクに電源が供給されるのか心配でしたが、撮影した動画を見る限りは特に問題は無さそうです。ただしカメラのバッテリーの減りが早い気がします。

屋外・車内編

前回の比較で屋外と車内の動画も撮影したので、今回も同じ様に撮影しました。

屋外

  • 0:10~0:35 AT9921(モノラル)UNI(単一指向)
  • 0:36~1:00 AT9921(モノラル)OMNI(全指向)
  • 1:01~1:25 AT9921*2(ステレオ化)UNI(単一指向)
  • 1:26~1:50 AT9921*2(ステレオ化)OMNI(全指向)
  • 1:51~2:15 AT9920(ステレオ)FLAT
  • 2:16~2:40 AT9920(ステレオ)L-CUT
  • (おまけ)2:41~3:31(ステレオ・バイノーラルマイク)CS-10EM:Roland

意外にAT9921のモノラルでも綺麗に聞こえます。UNIとOMNIではやはり音のする方向の認識に違いが出ているでしょうか。AT9920のL-CUTで少し風が入りますが、あまり軽減されている印象がありません。おまけのバイノーラルマイクはさすがに臨場感があります。

車内

動画の3:32から車内にて、カーナビの案内音量設定の音声を使用して撮影しています(画像は静止画ですが)。各マイクの条件の順番は屋外と同じです。ただ車内の場合は閉鎖空間となってしまう為、モノラルとステレオの違いはありますが、それ以外ではあまり大きな違いは感じません。またバイノーラルマイクを使用しても臨場感はほとんど得られません。

車内での会話を録音する場合、運転する自分のみならAT9901の様なピンマイク、同乗者との会話や少し車内の環境音も録音したい場合はAT9920、AT9921が良いのかと思います。ただしSONYのFDR-X3000では内蔵マイクの性能も良いので、車内であれば外部マイクその物が必要無いとも個人的には思っています。

その他

肝心なAT9920からの変更ですが、「AT9921のステレオ化+UNI」が今のAT9920+FLATよりも良い様に感じたので、これからはAT9921の2個使用で撮影しようと思います。AT9920の性能が良いので、AT9921を2個でステレオ化すればもう少し良くなるかもという期待もありましたが、AT9921を2個も買ってまた使わないのでは、あまりにも無駄遣いが過ぎます。

でも実際に試してみないと分からないので、仕方がありません。

そういえば、Audio-Technicaのマイクアンプ(AT-MA2)も所有していました。これは車載動画を撮り始めた頃(10年以上前)に購入した物ですが、現在はやはり使用していません。ボリューム調整の他、プラグインパワーのON/OFFが出来るので、今回のAT9921のステレオ化でFDR-X3000で上手く録音出来ない場合は、間にこれを入れてみようとも思っていました。

2020年3月追記

無駄遣いが過ぎると言いつつ、ハンディレコーダーも購入してみました。AT9921も結局は設置が面倒で使っていないのが現状です。AT9920は改めて優秀と感じましたが、H2nのレベルはさすがに違います。ただし車外への設置は落下の危険性があるので躊躇う所です。外部マイクも接続出来るので現在は利用方法を考えています。

※今回の記事内容や撮影した動画は、あくまで私の車や環境、撮影機材の場合です。同じマイクを使用しただけでは同じ結果にならない事を留意して下さい。また商品の購入や使用等、御自身の責任と判断の下でお願い致します。

ブログ記事公開後に再び同じ内容(翌年に同じ場所を走行など)の動画を作成・公開している場合があります。記事内の動画もなるべく最新を掲載する様にしていますが、最新や過去・その他の動画を見る場合はYoutubeを見て下さい。