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WRX 書道用下敷でダッシュボードマットを自作する

2020年4月9日Ad,動画,社外部品・DIY

車載動画の撮影で難しい点にカメラの設置方法と、車内から撮影する場合のフロントガラスの映り込みがあります。現在、カメラは助手席ヘッドレストのアームに設置していてしっかりと固定出来ていますが、フロントガラスの映り込みはカメラの設置位置や録画時の明るさ設定等ではなかなか解決に至りません。そこで今回はダッシュボードマットを設置してみる事にしました。

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ND・PLフィルター

現在使用している動画カメラは、SONYのアクションカムでFDR-X3000です。明るさ(EV)設定でその日の天気によって変更していますが、晴天時のフロントガラスの映り込みは明るさ設定程度ではどうにもなりません。そこで以前にFDR-X3000にNDフィルターとPLフィルターを付けてみました。

PLフィルターについては確かに効果は十分にあるのですが、車が移動して太陽との位置関係が変わってしまうと、結局は映り込みも発生してしまう結果になりました(フィルターが無いよりはマシですが)。PLフィルターの記事にも書いていますが、やはりダッシュボードマットも考えてみる必要があると判断しました。

ちなみにサブカメラとしてHDR-AS100Vも所有していますが、こちらには設定による明るさ調整の機能はありません。従って特に車内の奥側から撮影すると、車内の明るさに合ってしまって車外の景色は白飛びが多く発生してしまいます。またGoproでは測光として「中央スポット測光」が選択出来る(機種にもよる)ので、Gopro+PLフィルターであれば映り込みはかなり軽減されるのかもしれません。SONYアクションカムの測光方式は仕様上、「マルチ分割測光」だけになっています。

ダッシュボードマット

ダッシュボードマットは車種専用にも販売されていますが、その目的によって材質や作り方が異なります。映り込み軽減の為の物からドレスアップやダッシュボードを太陽光から守る為の物など。WRX(VAB)用にも上記の製品がありましたが、フロアマット並みに厚さがある様に見えてダッシュボードに置くにはゴテゴテしそうな印象・・・。価格も1万円するのでちょっと購入には躊躇してしまいます。

映り込みを軽減させる為のダッシュボードマットとしては、書道用の下敷を利用して自作している方もいらっしゃる様なので、今回は自分も車両に合わせて自作してみる事にしました。

書道用の下敷

ダッシュボードマットとして利用できる書道用の下敷と言えば「書初め用」の下敷になりますが、今回そのサイズを調べてみると半紙のサイズに東京判や千葉判、埼玉判、八ツ切判などと様々あり、それに伴って下敷も数種類ある事を初めて知りました。これまでは通常サイズの半紙用と書初め用とだけしか認識していませんでした。小学生の頃は書道教室に通っていた筈なのですが・・・。

WRX(VAB)のダッシュボードの幅はおおよそで測っても1300mmはあるので、450mm×1500mmの「半切判」以上が必要になりそうです。そこでホームセンターに行って購入してきましたが、なかなか無くて数店舗回ってしまいました(あったのはジョイフル本田の「超大型店」とされる店舗で、画材・書道用品売り場)。

購入したのは上記と同じ下敷で、半切「No.1 KA61-201」という型式です。実際にはこれと290mm×1100mmの「三枚判」の2種類しかなかったのですが、店頭で税込みでも1000円以下となっていてネットよりも安く購入出来ました(記事作成時ではネットも1000円以下になっていました)。

製品として販売されているダッシュボードマットの中には光が当たると反射しそうな物や、縫い目やステッチが入っている物があります。目的が違うので欠点ではありませんが、映り込み対策としてはやはり書道用下敷の黒色フェルト素材が最も適していると思います。また書道用下敷では裏面に滑り止めが付いている物もありますが、Amazonのレビュー内でダッシュボードマットとして使用した方が「暑さで溶ける」と書かれていたので、滑り止めは無い物を利用して固定方法は別途考えた方が良さそうです。私の場合は常時設置する為ではないので、下敷とダッシュボードの間に別の滑り止めシートを置くだけでも良い気がします。

車両のダッシュボード寸法を測る

ダッシュボードマットを自作する上で最も大変なのは、やはりダッシュボードの寸法測定と形状に合わせた下敷のカットでしょうか。特にWRXでは中央にあるマルチファンクションディスプレイ(MFD)のアッパーパネルと、運転席メーターのフード部分を上手くカバー出来るか分かりません。MFDのアッパーパネルは、映り込みが発生する際には最もハッキリと映り込んでしまう部分です。

予め「台紙」を作成して確認が出来てから下敷をカットしようと思いますが、台紙の場合であってもダッシュボードの形状に合わせるのは大変です。ホームセンターで下敷を購入した際にマス目の付いた大型用紙なども見ましたが、ちゃんとした形状が出来るまでに何枚必要になるのかも分かりません。そこで結局は下敷の隣に置いてあった書初め用半紙を一緒に購入してきました。半紙であれば柔らかいのでダッシュボードの形状も取りやすく(逆に破れやすいのですが)、何より安価です。

測定(1回目)

測定と言っても、初回はダッシュボードの上に半紙を敷いて適当に折り目を付けたり、マジックで線を引いただけです。最初からメジャーを使って測ってもまともな形状は描けそうにありません。半紙ももっと大きい物が良いかと思いましたが、それはそれで扱いが大変でしょうか。

測定(2回目)

1回目の半紙を室内に持ち帰って広げ、上から新たな半紙を重ねて1枚の台紙を作りました。ただしこの時点でも数値として寸法は測っておらず、1回目に比べて全体を少し大きめにカットしただけです。その上で再びダッシュボードの上に載せて、1回目よりも細かく形状を取りました。

測定(3回目)

この時初めて2回目の台紙から寸法を測りました。1度CADで形状を描いて控えておきます。さらにその寸法から新たな半紙で台紙を作り替えます。ただしフロントガラスの曲線は適当です。細かな誤差にこだわってもキリがありませんが、左右均一にはしたいので中心まで曲線を描いたら半紙を半分に折り、もう片側へ写し取りました。

またMFDのアッパーパネルとメーターのフード部は側面まで覆う事は無理そうです。1枚の下敷内で切り出す事も大変なので、別で作って(切って)組み合わせる方法を考える必要がありそうです。フロントガラスへのエアコン吹き出し口はさすがに面倒なので作らない予定です。

測定(4回目)

3回目の結果から最終形状のつもりで再び新しい半紙で台紙を作りましたが、修正したつもりが間違っていたり、運転席と助手席では運転席側が広いので、そもそも左右対称ではなかった部分などがありました。フロントガラス近くの3つの穴はそれぞれ、GPSアンテナとセンサー用です。

MFDのアッパーパネルとメーターのフード部分を別の台紙で作ってみましたが、どうにも形状が決まりません。ちょっと悩んでいます。

測定(5回目)

さすがに新しく台紙を作り替えるのも面倒になってきました。4回目による修正部分は新たにカットしたり、半紙やマスキングテープを付け足したりして直しました。MFDのアッパーパネルとメーターのフード部分は別に切り出して作る方向でしたが、やはり全て繋がった物でないと設置や撤去が面倒になってしまいそうなので、1枚の下敷から切り出す方法にします(台紙では切り離していますが)。

フード部分以外の形状はおおよそ良い形になりましたが、下敷サイズの450mmでは奥行きとしてメーターのフード部分の先端までには足りない事が今更ながら分かりました。書道用下敷で今回の「半切り(450mm×1500mm)」の上サイズは「全紙判(900mm×1500mm)」と倍のサイズになってしまいます。あまり拘っても仕方が無いし、そもそも他にも隙間があったりするので、とりあえずフード部分は1枚の下敷から切り出せるままの形状にしようと思います。

・・・ちなみに「台紙作成→測定→修正」を1週間毎の週末で行っていたので、ここまでで約1か月掛かっています。

書道用下敷のカット

測定にもいい加減疲れてしまったので、いよいよ下敷をカットします。布用の白色マーカーを購入してきました。

下敷の上に台紙を広げてテープで固定し、台紙形状に合わせて線を引きます。白いマーカー線が残ってしまうので、台紙は裏返しにします。

線が引けたらハサミでカットします。結局の所、フェルトも多少伸び縮みするのでカット後の台紙との誤差は5~10mmはあると思います。しかし伸び縮みする事で実際にダッシュボードに置く際も、ある程度の誤差は吸収してしまいそうです。

カット後の下敷は上記程度しか残らず、アッパーパネルやフード部分を別で切り出す事もそもそも無理でした。また一部心配な箇所があるので、切り落とさずに残している部分があります。

固定は下敷の端の要所にクリップを挟み、ダッシュボード側にマグネットシートを貼る事を考えています。クリップはつまみの無い連射式の物が良いと思いましたが、あれは挟む為の道具の方も必要なので、今回は通常のクリップで挟んだ後につまみを外します。

その後

と、今回ここまでダッシュボードマットの製作を進めましたが、2020年4月(現在)のコロナウィルスの影響で緊急事態宣言が出てしまい、毎週末のドライブも控える事にしています。ただし買い物には出なければいけないので、カットした下敷の確認程度はどこかの駐車場でも出来そうですが、しっかりとした作業やダッシュボードマットを取り付けての検証などはいつになるか分かりません。いずれドライブが出来る状況になったらその後の様子もこの記事に追記します。

ドライブも私の場合はほとんど車から降りないので、感染の危険性という意味では低いのかもしれませんが、今はとにかく行動しない事が重要なのだと思います。

追記(2020年4月12日)

スーパーへ買い物に行ったついでに、ダッシュボードマットの確認をしました。半紙の時はごわごわとしていてダッシュボードになかなか沿わず浮き上がりなどを心配していましたが、下敷のフェルトだと良い感じに設置できました。実際に走行してみた所、フロントガラスへの反射もかなり抑えられています。ただしやはり僅かな隙間、特にMFDのアッパーパネルの側面部分は写ってしまいます。この部分を隠すには別で大きく作るか、立体的になる様に縫い合わすしかないと思います。

またクリップとマグネットでの固定も考えていましたが、ダッシュボードにちゃんと沿って置かれているので、固定せずとも走行中にずれることはありませんでした。フロントガラスへのエアコン吹き出し口は空けていないので、オートでエアコンを動作させた場合は浮いてしまいそうですが。

まだ少し余分な部分をカットしたい所もありますが、もうこれで完成でも良い気がしています。

追記(2020年6月3日)

アッパーパネル部分の隙間が気になるので、余っていた下敷部分をカットして付け足しました。ちょうどアイロンで固定する裾上げテープがあったので、これを利用して裏側から貼り付けました。

少し大きめに付け足して・・・。

改めてカットしました。本当は上記の矢印部分ももっと切りたいのですが、左右で繋がる部分が無くなってしまうので、このままにします。

メーターフード部分も横方向に付け足しています。これでほぼ映り込みは解消されています。

追記(2020年6月22日)

ようやく県境をまたぐ移動自粛も解除されました。久しぶりにドライブに出掛けましたが、ダッシュボードマットの有無による効果の比較を行いました。

上記は同日で同じ場所、ほぼ同じ時間帯での比較です。ダッシュボードマットが無いとMFDのアッパーパネル(矢印)が反射しますが、マットがあるとかなり軽減されます。ただしメーターフードでマットが先端まで届いていない部分に加え、運転席のエアコン吹き出し口からドア部分まで映り込んでいます(赤丸)。

この日は快晴で日差しがとても厳しい状態だったので、条件としても最悪です。ドア部分についてはこの厳しい条件下に限って発生する印象ですが、さすがにダッシュボードマットでも軽減させる事は難しそうです。

またこの厳しい条件下では黒色でフェルト生地の書道用下敷でも下敷自体が薄っすらと反射し、フロントガラス全体が少しだけ明るくなる印象もありました。もちろん下敷(マット)が無いとさらに反射や映り込みが発生してしまいます。ダッシュボードマットの限界も実感しましたが、一定の効果は確実にあります。先のカメラ側でCPLフィルターも併用すれば、車載動画での映り込み対策はかなり有効になりそうです。

比較の動画も作りました。この時はカメラ側にCPLフィルターは付けていません。

ブログ記事公開後に再び同じ内容(翌年に同じ場所を走行など)の動画を作成・公開している場合があります。記事内の動画もなるべく最新を掲載する様にしていますが、最新や過去・その他の動画を見る場合はYoutubeを見て下さい。