WRX ヒューズからの電源取り出しについて
私は車に追加メーターやドライブレコーダーなど色々付けていますが、電源は運転席の右側にあるヒューズから取っています。常時電源、アクセサリー電源、イグニッション電源、イルミネーション電源の4種類です。
以下参考になれば幸いですが、あくまで私の車両(WRX STI・VAB-A)での方法ですので、現車の確認と自己責任をお願いします。
※2017年9月 ヒューズ前のカバーの外し方について別記事で書きました。
※2018年1月 エンジンルーム内のヒューズボックスについて記事を書きました。
※2018年6月 のれんわけハーネスについて記事を書きました。
※2019年9月 OBD2ポートの電源について記事を書きました。
ヒューズの場所
私の車両では運転席右側の小物入れ、あるいはディーラーでETCを付けた場合はETCが付いている所の内側に、下記の写真のようにヒューズが並んでいます。どちらの場合であってもその部分のカバーを外して作業を行う必要があります。ちなみにGDBやGRBも同じ位置です。
※写真は既にヒューズを電源取り出し用の部品に変えてしまっています。
ヒューズの種類
ヒューズから電源を取り出すには取り出す電源の種類に対応したヒューズを、別途電源取り出し用のヒューズを購入して交換します。購入する電源取り出し用ヒューズは交換するヒューズと同容量の物にします。ヒューズ自体にも数種類ありますが、私の車両ではミニ平型になります(実際に確認をしてください)。
取り出す電源の種類
WRX STI(VAB-A)運転席右側のヒューズ配置図です。この中から常時電源、アクセサリー電源、イグニッション電源、イルミネーション電源を取り出しますが、交換したヒューズが万が一切れても、走行に支障が出ないヒューズを選びます。私は以下のように選びました。
常時電源 → SEAT HTR(シートヒーター)15A
アクセサリー電源 → 12V PLUG 20A
イグニッション電源 → IG2 10A
イルミネーション電源 → ILM 7.5A
シートヒーターはそのままの意味で、オプションの電動シートを選択した場合に内蔵されるヒーター用です。私はノーマルのシートなので使われていません。DOOR LOCKでも良いかもしれません。12V PLUGはコンソールソケットです。どちらも切れても大きな問題にはならないでしょう。ILMはライトを付け、メーター類が減光する時にONになります。これもイルミネーションの名前のままです。
問題はイグニッション電源で中にはそこそこ重要な物があります。IG2はワイパーデアイサーとなっています。切れると問題になる場合は取り出した電源でリレーを駆動させて、そのリレースイッチでイグニッション電源よりも先に流れている電源(常時電源やアクセサリー電源)をオン・オフした方が安全だと思います。
が、この後で交換する電源取り出し用のヒューズの刺し方で、あまり関係無い場合もあります。
ヒューズの容量
交換するヒューズと同容量の電源取り出し用ヒューズを購入しますが、取り出す電源側にも管ヒューズが付いています。取り出す電源側のヒューズは、元のヒューズ(ミニ平型)よりも大きい物はありません。元の20Aヒューズからは10A、15Aからは5Aといった感じです。使用する機器の容量も考慮して、サイズと電源を取り出すヒューズを選択します。どうしても元のヒューズに対して容量が合わない(大きい)場合は、先に書いたリレーの方法で行います。
また最近はヒューズの交換ではなく、元のヒューズを使いつつ電源を取り出せる物もありますが、取り出し側(管ヒューズ)の容量は5Aのみの様です。
【エーモン AMON】フリータイプヒューズ電源(ミニ平型)【2835】
ヒューズの交換と向き
ヒューズを交換する作業に難しい事はありませんが、電源取り出し用ヒューズの向き(配線が出ている方)はどちらにしたら良いのか?という問題があります(通常のヒューズに向きはありません)。電源取り出し用ヒューズを販売しているメーカー(説明書)では、車両側ヒューズのプラス側に接続する様になっています。電気はプラスからマイナスに流れるので、プラス側からであれば元のヒューズに電気が流れる前から取り出す形になる為、元のヒューズに影響を与えない事になります。逆にマイナス側に接続すると元のヒューズを流れた後から取り出す為、追加する機器の電気の容量が元のヒューズに加算される事になります。こうなると車両で考慮されていた遮断容量と異なってしまいます。しかし追加する機器によってはマイナス側から取る指示になっている物もある様です。そもそも車両側のヒューズが1次側を守るのか2次側を守るのかで考え方も変わってくるのですが、私は取り出し用電源ヒューズの説明書に従いました。
プラス側から取るのであれば、先に書いた交換後に元のヒューズが切れる切れないの問題は基本的に無いはずで別問題になりますが、あまり大きな容量を必要とする場合はヒューズから取らない事も重要です。オーディオやナビは専用のコネクターが既に用意されていますし、ここから常時電源などを取る事も出来ます。
車両側のヒューズのプラス側を調べるには検電テスターを使用します。プラス側の端子をテスターで触ると光ります。私の場合は上側の端子が光りました(プラス側)。※常時電源以外はキーやプッシュスイッチで実際にACCやイグニッションON、イルミ電源はライトONにしないと光りません。またこの方法で電源の種類を探る事も出来ます。
さらに工夫してみる
取り出した電源配線から各々の機器で必要な配線をするのですが、電源取り出し用ヒューズには取り出し用の配線が1本のみです(追記:2本タイプもあります)。機器が多いと何本も必要になりますが、コネクターで分岐するのではゴチャゴチャになるのでターミナルで端子台化しました。イルミネーションは現状1つだけ必要なので常時電源、アクセサリー電源、イグニッション電源の3つです。別途アース用のターミナルもあります。アースは車両の金属部分(塗装されていない部分)へ繋ぎます。
またドライブレコーダーとレーダー探知機はUSBの5Vで駆動出来たので(製品による)、12Vから5V-USBのDCコンバーターを使っています。シガーソケットを使う機器でもそのシガーソケットで5Vに変換している機器もあるので、ソケットの代わりに極細のUSBケーブルで配線をしました。この場合はしっかりと各消費電力等の計算の必要があり、完全に自己責任です。
※上記の私が購入したDCコンバーターは現在販売は終了した模様です。DCコンバーターは今でも問題無く機能しています。
補足・雑記
最近の車ではUSBポートも標準で搭載される様になり、オプションでスマホの無接点充電も可能になる車両もある様ですが、ドライブレコーダーなどで12Vが必要な事もまだあり、通常この場合は従来のアクセサリー用プラグを使います。このプラグは昔のシガーソケットから一向に変わっていませんが、もはや煙草を吸う為の物でもないですし、もうちょっとスマートになって欲しい所です。・・・長い間使われているので無理でしょうけれど。また配線の途中に挟んで使うエレクトロタップと呼ばれる物も、信頼性と数が増えた時の見た目の悪さ、何より不要となった時に外すと被覆が破れているので、特にECU関連で使うのは不安です。
またカーDIY用品を買う場合、ホームセンターなどではまず一般の電材売り場に行った方が同じ物が大量に安く置いてあったり、種類も多かったりします。配線やコネクター、結線バンドなどは特にです。
※繰り返しになりますが車両ヒューズの選択や各製品、作業方法などは自己責任の元でお願い致します。また電気的な作業を行う際はバッテリーターミナルの端子を外しましょう。