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3Dプリンター「JGAurora A3S」各部の様子とバージョン

2018年10月25日3Dプリンター,Ad,社外部品・DIY

前回購入した3Dプリンターの「JGAurora A3S(以下A3S)」ですが、まだ組み立ては行っていません。工具が手元に無い(レンチは付属していますが)というやる気が無いだけの言い訳状態ですが、今回は組み立て前にA3Sの各部の様子を見てみて、購入したA3SがWikiに記載されているバージョンのどれに該当するのか調べてみます。※写真が非常に多いので注意して下さい。

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注記!(後日追記)

A3Sは本体側面にUSBメモリー用のポート(TypeA)が無く、代わりに正面のパネル側にSDカードスロットの付いた「A3S MkII」とされる機種に更新されている様です。A5でも新たに「A5S」という機種が追加されましたが、そのA5Sと同様に内部のボードやモータードライバー、操作パネルのボードも一新されている様です。従ってA3S MkIIとされる機種では、この記事の内容とは異なる仕様になっていると思われますので、注意して下さい。

さらに追記

「JGAurora」はその後「JGMaker」と社名を変更した様子です。JGMakerのサイトで引き続きA3S等の3Dプリンターが掲載されています。

各部の様子

前後ステージ部(Y軸)

まず気が付いた点はA3Sはテーブルがガラスになっていて、特殊なコーティングがされているとありますが、私が購入した製品ではこのガラスがクリップで固定されています。購入前に見ていた製品写真にはこのクリップはなく、Y軸ステージに直接固定されている様です。Wikiではフィラメント材質がPETGやABSの場合、非常に強く接着する為に印刷した造形物を取り外す際に、そのコーティングが剥がれてしまう事があった様です。その為に交換できる様に固定ではなくクリップで留める方式になった様です。

後日追記

テーブルに付いているクリップを外してみました。かなり強固に留まっているので、外す時はラジオペンチなどを使わないと手を切ってしまいそうです。

そしてテーブルのガラスについては接着されていて取り外せませんでした。・・・このクリップって何の為?予備まで入っているのですけれど。

---追記ここまで

スライドするテーブルに繋がるヒーター用配線はちょっと苦しそうですが、擦れる部分には自在ブッシュ(私はゲジゲジと呼んでいますが)で保護されています。また配線のコネクターの接続はホットボンドで固定されています。

ついでに中身も見てみました。割としっかり配線は纏められています。ステージが動くのでテーブルに繋がる配線はケーブルキャリアを用いています。この点は関心しましたがキャリア内部はあまり余裕がなく逆に摩耗しそうです。Wikiでは実際に断線の報告もありました。

モータードライバーが乗る基盤と、操作面液晶の基盤です。電気の事はあまり良く分からないのでスルーします。

Y軸のガイドシャフトはアルミ部品で固定されています。左右2本を1つの部品で固定しているので、機械加工の精度が出ていればシャフト2本の間隔もある程度の精度は期待できそうです。ベルトのテンションもプーリーを保持している部品で調整出来そうです。

ガイドブッシュもボールスライドの様です。規格にあるサイズであれば他メーカーの物も使えそうです。ガイドブッシュもメタルや樹脂タイプもあるので、一概にボールだから良いという事もありませんが。

Y軸駆動用のステッピングモーターです。リミットスイッチは原点出しの為に利用されると思います。

背面にある電源スイッチ、電源ポート、製品規格シールです。電源はアダプターで供給しますが消費電力は定格180Wになっています。

左右上下ヘッド部(XZ軸)

次はヘッド部が付いている側です。板金で作られていて下部の凹み部分にY軸ステージ部を通して取り付けます。

その凹み部分に傷が付いていました。ただし実際に一度ステージ部と組み合わせて動作確認を行っているのかもしれません。その様な理由での傷であればむしろ納得できるものです。

加熱ヘッド部です。フィーダーは別にあるのであまり大きく無い印象です。ヘッドにX軸の原点検出用のリミットスイッチが付いています。

X軸駆動用のステッピングモーターです。Z軸の上下によってモーターも上下に動きます。コネクターはホットボンドで固定されています。

X軸の従動プーリーがある反対側です。こちらも各部品はアルミで出来ています。またX軸全体を上下させる為のガイドと台形ネジが左右それぞれにありますが、台形ネジの上部はサポートされていません。台形ネジのナットがX軸で固定されているので、この点は問題無さそうです。Y軸同様にガイドシャフトとボールスライドが見えます。矢印の部品はZ軸下部に固定されている原点用リミットスイッチを叩く為の部品です。初期では単にCAPボルトが立ててあった様です。

そのZ軸のリミットスイッチです。上下に調整出来る長穴加工された部品に付いています。

Z軸駆動用のステッピングモーターです。左右それぞれに合計2個付いています。台形ネジとモーターはカップリングで繋がっていますが、台形ネジ自体のサポートがありません。モーター内部にもベアリングはあると思いますが、スラスト荷重は考慮していない気がします。荷重があまり掛からなければ大丈夫でしょうか。

底面から見たZ軸のモーター2個です。通常モーターは1個で台形ネジ2本をベルトで繋いで左右を同期させると思うのですが、その様な方式よりもモーター2個を使った方が安上がりなのでしょう。片側のカップリングを手で回せば、その片側だけ上下に動きます(X軸で繋がっているので限界はある)。ここは不安要素です。

フィラメントのフィーダーです。Z軸の板金に固定されています。ここからチューブ内を通ってヘッドのノズルまで送られます。またフィラメント切れを検出するセンサーも付いています。

上部から見た様子です。ヘッド部に繋がる配線と先のフィーダーからのチューブがコルゲート管で保護されています。また板金側にもゲジゲジが付いています。

その他

ACアダプターです。AC100Vから240Vに対応し、出力はDC24Vで8A(192W)。先のY軸背面に記載されていた定格容量と同じ位です。ただしA3Sの初期ではDC24Vで10Aタイプのアダプターだった様です。効率の問題もあるので一概に容量が大きいから良いとも言えませんが。またA3Sよりも印刷範囲の広い別機種の「A5」では、スイッチング電源がY軸内部に搭載されている様ですが発熱や電力不足があり、別電源に置き換える事もWikiに記載されています。

付属していたサンプル用のフィラメントです。材質はPLAで250gとあります。

フィラメントのホルダーです。単なる板金で軸が回転する様な機構は付いていません。本体に固定して使用します。

該当バージョンを調べる

前回の記事にも書きましたが、Wikiに記載されているA3SとA5のバージョン一覧です。ただし今回はGoogle翻訳にて翻訳後の内容を転載しています。ちょっと意味の分からない部分もありますが。

プリンタのバージョン

JGAuroraは、顧客に知らせることなく時間の経過とともにプリンタをわずかに変更することで知られています。これまでのところ、A5とA3Sのプリンタには多くの変更がありました。

  • V1プリンターで、Z軸とX軸に3D印刷部品を搭載しています。
  • Z軸とX軸の金属部分を持つV2プリンタ(これは名前に「アップグレード」という言葉を導入したときのことです)。
  • V3プリンタに、垂直に配置された変更されたヒーターベッドプラグが付いています。ベッドケーブルがXモーターケーブルと干渉するのを防ぎます。
  • V4プリンタには、プリンタの上部にゴム製のガスケットが付いていますので、フレーム上のケーブルチューブの擦れを防止します。
  • ドラッグチェーンを取り外したV5プリンタ – ケーブルチェーンが実装されておらず、実際にケーブルに損傷を与えました。これは、彼らが正しくこのデザインを修正することができなかったことは大きな残念です!internal内蔵マザーボードファンの取り付けポイントも取り外されました。LCDフィラメントセンサーは最終的に熱い接着剤でより良くつぶれていましたが、これはプリンタを分解しようとするともっと不快になります…
  • より信頼性の高い新しいフィラメントセンサーを搭載したV6プリンター – 初期のセンサーは非常に早く消耗して故障するでしょう。
  • 射出成形されたY軸をサポートするV7プリンタ。
  • ベッドクリップと三角カットオフコーナーを備えたV8、X / Z軸ジョインダ用射出成形マウント。
  • V9はベッドクリップ付き(接着剤ではがされなくなりました)、角部がなくなり、電源が汎用ブランドに置き換えられました。Z-スムーズロッドホルダーは機械加工された金属ではなく射出成形されています。
  • V10は固定VREFでA4988ステッパドライバを使用しており、調整することはできません。良いか悪いのために!
  • 6ピンベッドケーブル付きV11(大きな安全性向上)。

私の購入したA3Sではガラスのテーブルはクリップで固定されています。よって上記のバージョンに従ってみればV8、V9辺りになるのでしょうか?V9で電源も汎用ブランドに置き換えられたとありますが、これはA3SなのかA5なのか不明です。またZ軸のロッド(シャフト)ホルダーが樹脂部品になったとありますが、下記の様にアルミになっています。

という事はV8?「X / Z軸ジョインダ用射出成形マウント」がどの部分なのか分かりませんが、多くの部分はアルミで作成されています。バージョンの中でもさらに時間差があるのかもしれません。ちなみに保証書や段ボール箱に押されていた検品印の日付は2018年2月下旬になっています。日本のAmazonでの取扱い開始日は2017年11月なので、発売から3ヶ月後に生産された様子ですが、その間にV8までの変更が行われたのでしょうか?

後日追記

記事最初に追記した通り、ガラスのテーブルに付いているクリップを外してみましたが、ガラス自体は接着されていて外す事は出来ません。V9の「(接着剤ではがされなくなりました)」はこの事だった様です。ということは私が購入した製品はV9以降の様ですが、「Z-スムーズロッドホルダー」って上記写真とは違う部分?V10やV11の内容もちょっと分かりません。それでも比較的バージョンの新しい製品の様なので少し安心感が出てきました。電源についてもV9で変わっている事になっているので、やはりアダプターの違いもこの点に合致します。

---追記ここまで

まとめ

とりあえずA3Sを隅々まで見てみてバージョンも探りましたが、あまり気にし過ぎても意味がありません。少し不安な箇所もありますが、何か不具合があった場合はサポートに連絡すれば無償で交換部品を送ってくれるらしいので、あとは使ってみないと分かりません。

A3Sを選んだ理由は半完成品で、かつガイドシャフトやブッシュなどを採用していた点、さらに主要な部品がアルミで構成されていた点です(製品のバージョンにもよりますが)。前回の記事で書きましたが、他の低価格な組み立て式の3Dプリンターでは調整が大変そうで、場合によっては代替部品を自作するなど自分で解決する必要もあると感じました。組み上がらなければ当然使えませんので、それを含めて「楽しめる」余裕も必要そうです。ただしA3Sでも調整は必要ですし部品交換もあるかもしれません。本当に「3Dプリンター」が必要であれば、保証付きの完成品の購入がもっとも安心で結果的に安く済む場合もあります。

・・・半完成品とは言え、そろそろ組み立てないと。

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