WRX ウインカーリレーのコネクター・信号について
現在(2020年5月末)はコロナウィルスによる非常事態宣言が解除された状態ですが、県境をまたぐ移動は6月19日に全国的な解除となる見通しが示されています。従って週末のドライブはまだまだな状態になっていますが、暇な時間を使って車両で利用する「小物」を作っています。今回はその中で利用するウインカーリレーからの信号等についてです。
注記
記事内容は実際に私が行った結果で書いていますが、同じメーカー・車両であっても記事内容の保証、責任を負う事は出来ません。またテスターや短絡線の接続を誤ると車両故障に繋がります。紹介している製品の利用を含め、記事内容を参考にしての作業等は現車との確認の上、自己責任と自己判断で御願い致します。
ウインカーリレー
ウインカーリレーは文字通り、ハンドルのウインカーレバーとハザードスイッチのON/OFFでウインカーランプを点滅させる為のリレーです。ウインカーランプをLEDに交換した際にはこのリレーをLED対応の物に交換したりしますが、最近では「個別のリレー」ではなく車両側システムで点滅も行っている場合も多くなっているので、ユニットとしてウインカーリレーが存在しない車両もあります(そもそも最近はウインカーも最初からLEDだったりしますが)。
私のWRX(VAB-A)のウインカーランプはLEDではなく、ウインカーリレーも存在しています。ウインカーリレーは運転席のハンドル根元の右側に設置されています。リレー自体は8ピンタイプの汎用品でDENSOの「020100」、スバル純正部品としては「86111AJ001」の型式が付いています。
アフターパーツとして販売されているLED対応の交換用ウインカーリレーでは、上記の様な端子内容として公開されている物があります。ウインカーレバーとハザードスイッチからの入力、左右ウインカーランプへの出力および電源となっていて、とてもシンプルです。基本的には純正リレーと変わらないはずなので、これを基本に実際の車両側を確認してみます。※ただし上記とは異なる端子内容(LRが逆)があったので、上記図は暫定です。
ウインカーリレーの取り外し
まずは運転席右側(ヒューズボックス側)のカバーを外します。外し方については上記の別記事を見て下さい。
ハンドルの根元に注目するとリレーの頭が見えますが、白いクリップで車両フレームに固定されています。私の場合は追加ブーストメーターのコントローラーが邪魔になっていますが、クリップからリレーを外す事が最初の難関になります。リレーの取り付け位置が奥にあり、周囲が狭いので手が入り難いです。またクリップごと強引に外してしまうと、クリップは破損してしまいます。
リレー上部の溝に幅の狭いマイナスドライバーを差し込んで、クリップに掛かるツメを持ち上げながら、リレーを手前に引きます。ツメはリレー側にあるので差し込んだドライバー先端を上げる形になりますが、とにかく手が入らないのでリレー自体を保持する事も大変です。私はドライバーを差し込んだ後に回転させて(マイナスドライバーを立てる形)ツメを外し、そのままドライバーを手前に引いたら上手く外れました。
しかしクリップから外れても配線が短いのでリレー自体は大きく引き出せません。次にこの状態でコネクターからリレーを外します。
今度はコネクター側にツメがあり、解除する為のレバーを押し込みながらリレーを外します。ただしレバーはかなり押し込まないとツメが外れず、これも周囲の狭さから苦労します。さらにリレーの両サイドにも僅かですがコネクター側に引っ掛かる部分があります。私はマイナスドライバーでレバーを押しながら、両サイドの引っ掛かりを片方ずつ外しました。
コネクターは上記程度までしか引き出せません。
追記
ウインカーリレーをクリップから外した後、手前(ハンドル側)に引き出すのではなくペダル側へ落とすと、ハンドル軸の右側に出てきます(上記)。ただしやはり大きくは引き出せないので手探りにはなってしまいますが、こちらの方が作業スペースはある様に思えます。ちなみに上記右に写っているギボシ端子・コネクターはのれんわけハーネスです。
分岐ケーブルを作る
順番が前後してしまいましたが、今回は先にウインカーリレーに接続されているコネクターを別途購入し、各信号を取り出せる様にケーブルを作りました。全ての配線を分岐させていますが、利用したいのは左右ウインカーランプの出力なので、GNDと合わせて3本のみに接続コネクターを付けました。
ウインカーリレーに繋がっているコネクターは「住友電装090型MT8極(及び相当品)」で、私はAmazonでオスメス端子付きセット(住友電装 090型 MT 8極 カプラー・端子セット)を購入しました。端子のカシメは車両DIY用で販売されている一般的(安価)な物で可能でした。
信号の確認
作ったケーブルを繋ぎ、テスターで端子内容を確認します。先にリレーは接続しない状態で入力側(各スイッチ)とGNDとの通電を確認しましたが、予め調べていた内容とはウインカーレバーの左右が逆でした(基準は自分が運転席に座った状態での「左右」です)。またウインカーレバーを軽く倒した場合の3秒間のON信号は、車両側システムから行われています。従って各スイッチは一旦車両側の制御回路を通っている事になります。
ハザードスイッチの増設を考えた場合に、ウインカーリレーへの配線を利用する事も考えられますが、リレーの取り外しの大変さもあるので、やはりハザードスイッチ配線からの増設の方が簡単です。
電源については+12Vが常時電源、イグニッション電源ONでKEY-SW側にも電源が供給されました。ハザードとウインカーで利用できる時(常時かイグニッションON時か)が異なる為かと思われます。
次にリレーを接続し、分岐させたケーブル側で12Vの電圧を確認します。こちらもウインカーランプの左右が逆でしたが、別途ウインカーへの出力を利用したい場合はこれを利用出来ます。
上記は端子内容確認後の回路図です。端子番号も修正していますが、後からネット上でスバルの他車種の配線図があったのでその番号に振り直してみた所、内容も上記で一致しました。ただし今回は入出力で左右表記が共に逆だっただけなので、アフターマーケットのウインカーリレーの利用自体に問題は無いと思います。
上記は分岐させたウインカーランプの出力からLEDランプを点灯させてみた状態(ハザードON)です。その他のLEDもありますがまた別の目的なので、その結果は後日別記事を書く予定です。