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WRX micro:bitを車両で使う その36 新バージョン(v2.0)でのI2C通信の問題解決

2021年4月23日micro:bit,社外部品・DIY

昨年(2020年)11月に発売となった新バージョン(v2.0)のmicro:bitですが、I2C通信に問題があり、I2C通信で接続する拡張モジュール類が使用出来ない状態でした。従って購入した新バージョンのmicro:bitはしばらくお蔵入りという形になっていました。最近になって久しぶりにmicro:bitのファームウェア関連の情報を見ていると、解決出来そうな方法があったので試してみました。

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これまでの問題(v2.0)

私が把握している問題として、新バージョン(v2.0)のmicro:bitではI2C通信の拡張モジュール類を接続しても認識出来ませんでした。micro:bit本体に標準で搭載されている加速度センサーと方位センサーも内部でI2Cとして接続されています(v2.0では接続方法が変わっている)が、こちらは問題無く機能しています。この問題については以前の記事で扱っています。

上記記事内でも書いていますが、旧バージョンのmicro:bit(~v1.5)用「MicroPython」のGitHubでは、v2側の問題点としてI2C通信についての内容が幾つかあったので、問題自体は認識はされているのだろうと思っていましたが、解決したという情報がなかなか上がってきませんでした。

※I2C通信を使用せず、micro:bit本体のLEDや加速度センサー、方位センサー等を使用するだけであれば特に問題はありません。

MicroPythonの更新

新バージョン(v2)用「MicroPython」のGitHubにも、旧バージョンのGitHubからもリンクされているI2C通信の問題点が上がっています。この中でどうやらmicro:bitランタイムのCODALに問題があった様で、修正したCODALを含んだMicroPythonの「ベータ5」が公開されています。micro:bitランタイムのCODALについてはこちらに記載(micro:bit公式)されています。

※「ベータ5」は新バージョン(v2.0)用です。旧バージョン(~v1.5)には適用出来ません。

早速ベータ5となる「micropython-microbit-v2.0.0-beta.5.hex」をダウンロードし、micro:bitへ転送します。micro:bitのファームウェア(micro:bit公式)はリセットボタンを押しながらPCとUSBケーブルで繋ぎ、micro:bitをメンテナンスモードにして行いますが、MicroPythonでは通常通りにPCと接続してダウンロードしたファームウェアを書き込みます(上記A)。micro:bitに書き込まれると、通常のプログラムと同様にmicro:bitのフォルダー内からベータ5のファイル表示が無くなります(上記B)。

追記(2021年7月)

Microsoft MakeCodeのバージョンが「v3」から「v4」にアップデートされ、v4でのバージョン表記に「codal」も表示される様になりました。これにより上記の手動による更新を行わなくても、Microsoft MakeCodeからプログラムの転送を行えば、codal(MicroPython)も最新に更新される事と思います。

確認

MicroPythonの更新を行った後、これまでは表示出来なかったLCDパネル用にブロックエディタで簡単なプログラムを作成して確認してみると、無事にプログラム通りの表示が可能になりました。

またI2C通信を利用したモジュール複数個を繋ぎ、先の問題点の記事内で行った、I2Cアドレスを調べるプログラムを実行してみても、無事にモジュールのアドレスが表示されました。上記ではLCDパネル、RTC(リアルタイムクロック)、CCS811(eCO2・TVOCセンサー)、BME280(気温・湿度・気圧センサー)の4つを接続していますが、micro:bitのLEDに各I2Cアドレスとなる「39、82、90、118」と表示されました。ただし新バージョン(v2.0)ではmicro:bit内の加速度センサー(25)と方位センサー(30)のアドレスは表示されない様子です。新バージョンの加速度センサーと方位センサーは、旧バージョン(~v1.5)とはmicro:bit内部での接続方法が変わっているので、アドレスが表示されない事とCODAL修正前でも問題が無かった事にも関係がありそうです。

その他

これでやっと新しいmicro:bitが使えそうです。I2C通信を利用したモジュールは色々あるので、GitHubでは教育現場での支障も出ているとの書き込みもありましたが、国内ではI2C通信の問題点に関する情報は全く目にしません。そもそも国内の場合は、実際にmicro:bitの様なハードまで使用した教育課程に至っていないという裏付けになってしまっている様で少々残念です。今回の問題もまだMicroPythonのベータ版としての修正なので、通常ブロックエディタだけを利用しているユーザー向けには少々分かり難く(私も分からない部類ですが)、正式なアップデートがどの様になるのかが気になります(先のmicro:bitのファームウェア?)

またMicroPythonエディタでのMicroPythonバージョンも「2.0.0-beta.5」になっていました。もしかしてMicroPythonエディタでプログラムを作成して転送すれば、CODALも一緒に更新される?

しかしmicro:bitは新旧の互換性に問題は無い事になっていますが、実際にはまだその他にも色々とある様子です。今回のI2C通信もまだベータ版での修正なので、一概に新バージョンが良いとも言えない環境だと感じます。

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