WRX micro:bitを車両で使う その37 Microsoft MakeCodeの新バージョン(v4)と新機能データロガー
micro:bit用のMicrosoft MakeCodeが2021年7月にアップデートされ、バージョンが「v4」となりました。ブロック(機能)が幾つか追加されましたが、大きな物ではmicro:bit本体のみでデータログが取得出来る様になりました。
Microsoft MakeCodeの更新
Microsoft MakeCodeの更新内容については、公式サイトに記載されています。
Webブラウザ版
Webブラウザ上でMicrosoft MakeCodeを利用する場合は自動的に最新が読み込まれるので、アップデートを意識する必要はありません。現時点でのバージョンを確認すると、以下の様になっています。
ちなみにWebブラウザ版では旧バージョンを利用する事も可能で、Microsoft MakeCodeのアドレス「https://makecode.microbit.org/」にこれまでのバージョン表記となるv0~v3を付けます(利用可能期限有り)。v3を利用するには「https://makecode.microbit.org/v3」です。これまでに作ったプログラムが上手く動作しない等の問題があった場合に旧バージョンに戻してみると正常に動いたり、原因がMicrosoft MakeCodeにある事が分かります。
またv3でのバージョン表記は上記ですが、先の新しいv4では「codal-microbit-v2ランタイム」の表示が増えています。codalで思い付くのはmicro:bit本体の新バージョン「v2」で不具合のあったI2C通信の件です。
当初、micro:bitのv2ではI2C通信が利用出来ませんでしたが、codalのアップデートにより私の場合はI2C通信が可能になりました。micro:bitのGitHubでベータ版ですが一応修正され、この時の「codal-microbit-v2」のバージョンは「v0.2.25」。現在のMicrosoft MakeCode(v4)では「v0.2.32」と表示されているので、プログラムを作成して転送すればcodalもアップデートされて、I2C通信の問題も同時に解決する事と思います。
ちなみに本体ファームウェアもありますが、micro:bit本体「v2」に関しては発売当初の「0255」から変わっていません。
アプリ版
PC用にはオフラインでも使用出来る「MakeCode for micro:bit」アプリもあります。通常、アプリもPCがオンラインであれば自動的に更新されますが、今回アプリを立ち上げるとエラーが出てしまいました(Windows10版)。
アプリのバージョンを確認してみるとアップデートがあると表示されたので(ただし「v3.0.65」?)、このリンクをクリックしてみるとインストールファイルをダウンロード出来るページが表示されました。
このファイルからアプリをインストールして、改めてバージョンを確認してみると・・・
何だかバージョンが下がった様な気がします。そこで一旦アプリをアンインストールして、Microsoft Storeアプリからインストールし直してみると、
無事にアプリもWebブラウザ版と同じ「v4」になりました。最初にダウンロードしたファイルはアプリが初めてリリースされた時のファイルの様な気がします。またアプリ版はWebブラウザ版に比べると最新バージョンへの反映に時間差があったり、万が一の時の旧バージョン利用も出来ないので、オンライン環境ではWebブラウザ版の方が良さそうです。
※Webブラウザ版は一度読み込みが完了すればオフラインでも動作します(拡張機能の追加等ではオンラインが必要)。またブラウザ上から通常のアプリの様にインストールが行える、PWA(プログレッシブウェブアプリ)にも対応しています(上記)。
※iOS版の「MakeCode for micro:bit」アプリもここからダウンロード出来る様ですが、現状(2021年7月)ではWindows版とともにまだ「v3」です。
追加された機能
データロガー機能
今回の追加機能として大きな点は、micro:bit本体(v2)でデータロガーが可能になった事です。ただし追加機能としての容量が大きい為か、デフォルトのプログラムブロックとしては含まれていません。
データロガー機能を利用するには、「高度なブロック」から「拡張機能」を選択して「logger」で検索するとデータロガー機能が表示されるので、クリックして機能(ブロック)を追加します。
データロガー機能を追加するとプログラムブロックが追加されますが、まだ完全に日本語にはなっていません。利用方法については公式に掲載されていますが、ログファイルは「MY_DATA.HTM」というファイル名で、Webブラウザで簡単に見る事が出来る様です。またログファイルはプログラム上の「削除ブロック」で削除するまでmicro:bit本体に残るとの事。ただしmicro:bit本体がv2になってメモリー容量も増えたとはいえ、大量のデータを保存する事は出来ません。万が一メモリーが一杯になった場合の条件ブロック(on log full)もありますが、繰り返しのデータ読み書きによるメモリー劣化もあるので、大量のデータや長時間のデータロギングには、やはり拡張モジュールでSDメモリー等を使用した方が良さそうです。
その他
データロガー機能以外に数個、プログラムブロックが追加されています。
ループ「時間毎繰り返し(ms・ミリ秒)」
配列「配列からランダムに値を選ぶ」
入出力端子-その他「neopixel matrix」(LED用)
関数「Array関数」
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